将来売るつもりなら建売よりちょっと良いぐらいがいいと思う理由

最近、すっかり色々な建築系YouTuberさんの動画にハマっているのですが本当に面白いです。
今更知って何に生かすねんって話ですけど(笑)。

当時、こんなに情報を仕入れていたら、混乱して家づくりなんか出来なかったでしょうね。
大手ハウスメーカーの戦略として、やはりあまり多く情報を仕入れすぎると意思決定できなくなるので、いかに短期決戦で契約に持ち込むかということを聞いたこともあります。なので、キャンペーンとか、今だけ値引きなどで畳み掛ける営業スタイルなのかな。そもそも、一組のお客さんに長く拘束されるわけにもいかないという事情もあるようですが。

ところで、当然ですが、万人に正しい家づくりって本当に難しいですね。
勉強になる話、なるほどと思う話を色々聞きますが、理屈は理解出来てもすべてが共感できる内容ばかりとは限りません。

最近、高気密高断熱やメンテナンス性を重視した家づくりを知り尽くした業界の第一人者の方が、誰にでも一律に薦めるのではなく、何年その家に住むのかやライフスタイルによって判断が変わると言われているのを見たのですが、そうだよねとちょっとホッとしました。
以前、高気密高断熱方面の別の方に某所で間接的に徹底的にこきおろされたことがあり、家づくりの正解って"ものさし"によって、色々変わるんじゃないのかなとモヤモヤしてたんですよね。

このように顧客のコンディションを考えて適切な提案をしてくださる建築会社だと安心して相談できそうですね。

今回は、「住むための最適な住宅のあり方」と「資産価値」って両立するのか?という点で、まだモヤモヤしていることがあり、自分の考え方をご紹介してみます。

資産価値_for_sale_realty-1151243_640
資産価値があれば売れるの?ホントに?



正しさに手が届かない

"高いハウスメーカーに頼まなくても高性能で長持ちな家を安く建てられることを皆さん知らなさすぎるんです"という、ワクワクすること言ってくださる工務店さんが、建築費の目安を公開されていました。
約30坪の建物で、その工務店さんがどのくらいの費用で建てられるのかを興味津々で見ていたのですが.....

総額約3千万円

という見積もり事例に固まってしまいました(苦笑)
わが家だったら2回建てられますね(汗)

高値の花の家2
とても手が届きません・・・・
断熱や構造やメンテナンスの考え方など、とても勉強になる共感できる話をたくさん発信されていたので、楽しみにしていたのですが、結局「正しい家づくり」ってお金がかかるんですね。
ローコストな家を建てても結局後で発生するメンテナンス費用を先取りしているだけなのだというニュアンスもありましたが、倍ほど違うと20年後に建て替えるという選択肢のほうがお得な選択肢のようにも感じます。

やはり「正しさ」って難しいのですが、わが家の場合、買えるかどうかが最重点ポイントだったので、買える金額の中で最大限のパフォーマンスを出してくれたアコルデの家は、わが家にとっての最適な選択肢だったと感じています。


資産価値があることと価値通りに売れるかどうかは別と思う

日本の家は、海外に比べて寿命が短く建物の資産価値も低いと聞きます。建築家の方は、多少費用がかかってもしっかりした良い家、正しい家を建てることで将来資産価値が残る家にできると薦められるのですが、この「資産価値」って捉え方が誤解を招く可能性がありそうです。

「資産価値」って言われると、じゃあ1,5千万で建てた家は、将来0円になるけど、3千万で建てた家なら将来2千万でも売れるって考えたらお得じゃん?とか思っちゃわないでしょうか?(思わない?)

私が不動産屋さんと会話した限りでは、結局....
「築20年の戸建て住宅の価値が実質ゼロ」
というのは、"市場価値"としての避けられない現実なんではと感じています。

売れる値段の家
価値通りに値段がつくとは限らない気がする

実際、相当な費用をかけて、かなりこだわりの仕様で建てた注文住宅を売ろうとされた方が、査定価格に納得出来ずに自分が思う金額で売りに出しても全く買い手が見つからず、結局当初の査定額で売ることになったという話を何度か聞かされました。

そうすると、ここで考える「資産価値」は、「高く売れること」を期待しすぎた意味でとらえないほうが良いのかなと思います。


資産とはお金を生み続けてくれるものかどうか?という見かた

某マネー本では、資産=ポケットにお金を入れてくれるものと表現されていました。この話に刺激を受けて不動産投資にチャレンジした人も多いと思います。
私も刺激を受けた一人ですが、偶然転職による転居がきっかけで自宅を賃貸化し、ささやかながら大家業を体験することになっています。

実感しているのが、利益を出すことの難しさです。
現在、ローン支払いよりも家賃のほうが低い逆ざやでキャッシュフローはずっとマイナスなんです。
賃貸中の家は建売ですが、建物価格は1400万円相当なのですが、仮にもっと高級な建物だったら利益が出せていたでしょうか?建物が倍の価格だったとしても、家賃を倍にして借り手が付いたかどうか・・・

なぜ、一般的に分譲住宅に比べてアパートの仕様が低いのでしょう?
それは、まずそこには家賃相場という入居者が支払う上限があり、ポケットにお金を入れることが出来るコストパフォーマンスを追求しなければ、資産価値がないからではないでしょうか?

となると、高級で高性能な家が資産価値が高いという見かたは、ものさしが違うことがわかります。

安いアパート
安く建てられた性能の低いアパートが資産価値が低いとは限らないですよね。


正しさは大衆の選択と異なる場合も多い

3千万円の工務店さんだけでなく、いい事を言われる建築家の方々が口を揃えて言われるのが、「バルコニーはできればないほうが良い」という意見です。
雨漏りリスクやメンテナンスコストを考えてお勧めしないという共通の意見が多いのですが、他にもコーキングが必要なサイディングやコロニアル屋根はお勧めしないという意見や、お風呂やトイレの窓もいらないという、ほとんどわが家がコンプリートしている話ばかりで驚きました(笑)。
というか、建売住宅やローコスト住宅で選択されている項目ばかりですね。

ちゃんと話を聞くとなるほどと思うことばかりなのですが、バルコニーがない建売住宅を見つけるのって難しいんですよね。それは、バルコニーがないと売れないからだと思うんです。いくら、バルコニーって大変だよ、お金かかるよと言っても、消費者が選ぶから付いているんだと思います。

建売のバルコニーのある間取_482180
誰もがつい普通を選んでしまうことを建売業者は知っている

他にも、不動産屋さんに建売はすべての部屋が6畳以上ないと売れにくいんですよねと聞いたことがあります。
これは、決して住む人のことを考えた結果とは限らず、そのような選択をする人が多いという現実に基づいているのでしょう。建築家の方が口を揃えて、「バルコニーいる?」ってわざわざ強調するのも、驚くほど必要とする人が多いことを裏付けているように思います。

26歳で建売住宅を購入した経験から思い返すと、家を買う人って、自分に必要な間取って正確に思い描けてないと思うんですよね。だから標準的なLDKやすべての部屋が6畳以上になっている、ざっくりと平均的な間取になっていることを安心して選ぶんだと思います。
わが家は、建築中に建売住宅を購入したのですが、年収が低くローンが通過しない恐れがあったため、売り主から間取やクロスのカスタマイズをすることを、すごく嫌がられました。
変に特別なことをすると、万一の場合売りにくくなってしまうようです。


この時、いかに平均的な間取や仕様になっているかどうかが重要だと痛感したんですよね。
その意味で、年間何万棟も売れている建売住宅は、売れるための最大公約数的な間取間取としてとても合理的と言えます。

バルコニーが付いているという「正しくない」間取でも、必要とされるから付いているのが現実なんだと思います。

もしかしたら、こだわりの正しい家の価値を評価してくれるお目の高い人もいるかもしれませんが、そもそもそんな人は、自分で注文住宅を建てるのではと思うのです。


なぜ建売住宅よりちょっと良いぐらいがいいのか

新築建売住宅の分譲チラシを見ていると、地域ごとの相場をよく意識して計画しているのがよくわかります。立地条件がよく土地が高そうなところは、ぎゅうぎゅう詰めにして、一棟あたりの金額が高くなりすぎないようにしてるのはわかりますが、もう少し余裕を持って建てればよいのにと思うことも多いですね。(わが家の隣の建売のように....)

でも、それって建売業者の経験上、その価格帯で家を探す人が多いってことを示してるんじゃないでしょうか。

となると、自分の家を売るときも、その価格帯を意識しておくほうが、売れる確立が高くなると言えます。
新築建売を買おうとしている方に、新築より安く、万人受けする特殊すぎない間取で、それでいて新築建売にはないようなちょっとした特徴や良さがあることで悩んでもらえるかもしれません。新築同等価格または上回る価格での価値を提供する方法もありますが、新築の魅力を上回る差別化はハードルが高くなりますね。
自分だったら、中古の家プラスリフォーム費用で新築同等価格ぐらいが、納得しやすいストーリーかなぁと思います。

比較_選択肢_家
まず比較のテーブルに乗った上で選んでもらうことが重要な気がします

わが家の周辺で3000万円で注文住宅を建ててしまうと、20年後でも新築建売住宅よりも1000〜2000万円以上は高く売ることになる気がしますが、果たしてそれだけの価値があっても買い手が見つかるかどうか正直疑問です。

もちろん、住み続ける家であれば、高気密高断熱やメンテナンス性の高い家にしておくことで、長期的な維持コストを抑えるという点で、資産価値を発揮してくれると思います。

ということで、だらだらと書いた文章を最後までお読みいただきありがとうございます。
万一お詳しい方が読まれていましたら、素人がアホなこと言ってるなぁと温かく流していただければ幸いです(汗)

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まっしんはやぶさ
Posted by まっしんはやぶさ
投稿 2020年04月23日
最終更新 2020年04月23日

2 Comments

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reogress  

No title

こんにちは^^
私も3,000万円で60年~70年なら
1,500万円で30年~35年で建替えた方が得じゃんって思っています(笑)

まあ解体屋なので
その時の手間や費用が
余りかからないのもあるのですが

性能やまだ持つ家でも
家族構成やデザインの古さで
建替える人もいますしねぇ

2020/04/25 (Sat) 07:53
まっしんはやぶさ

まっしんはやぶさ  

reogress さん

コメントありがとうございます〜!

reogressさんとは、ローコスト住宅への考え方が話が合いそうと勝手に感じていたのですが、嬉しいです(^^
解体屋さん目線での記事も興味深く拝読させていただいています。

おっしゃるとおり60〜70年の生活環境を固定してしまうのは逆にリスクとも感じます。
十分売れる価値があっても買い手が少なければ流動性リスクがあるわけで。
私も、もし1,500万円でもう一度建てられたら楽しいなと気持ちの余裕を持てています。

今の家の建築時と16年前の建売との性能差が歴然だったので、今後のローコスト住宅がさらにどのように進化するのか楽しみです。

2020/04/25 (Sat) 17:46

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